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シーケンス制御の必要性
シーケンス制御は、電気洗濯機、電気冷蔵庫など、わたしたちの身の回りにある家庭電気器具をはじめ、自動販売機、工場の工作機械や自動化設備、ビルのエレベータやボイラー、発電所や変電所にいたるまでいろいろな装置や設備に使われています。扱う規模も、単なるスタート、ストップに限る単純なものから、とても複雑な信号処理を必要とする大規模なものまで、広い範囲にわたっています。特に自動車生産設備を始めとする工場の生産ラインでは殆どがシーケンス制御を利用していると言っても過言ではありません。
シーケンス制御とは
シーケンス
とは何でしょう? その意味を手近の英和辞典で調べてみると、次のような“訳”がでてきます。sequence [si:kwens] 1.続くこと、連続、続発、順列 ;順序、筋道 2.時の呼応(一致)3.反復進行 4.続唱 5.《映画》一続きの場面 等々? これらをまとめると『現象が起こる順序』あるいは『連続すること』『順序のあること』『結果を伴うこと』ということになるでしょう。JIS(日本工業規格)C0401では、『あらかじめ定められた順序にしたがって、制御の各段階を逐次進めていく制御』と定義されています。つまりシーケンス制御というのは、
次の段階で行うべき制御動作があらかじめ決められていて、前段階の制御動作が終わったらすぐに次の動作に移る制御
ということができます。
シーケンス制御の具体例
電気洗濯機はシーケンス制御
自動電気洗濯機は、給水、洗い、すすぎ、脱水までを自動化しています。普段なにげなく使用していますが、身近にシーケンス制御を確認できる機械です。この洗濯機は例えば次のようにあらかじめ定められた順序で動作します。
洗濯開始の指令をする(洗濯ものと洗剤を入れ、スタートスイッチを押す)
バルブを開いて給水する
洗濯槽が一定水量になったらバルブを閉じる
洗い用電動機(モータ)が始動する
定められた時間が経過すると停止する
排水バルブが開き排水する
排水完了、バルブが閉じる
再び給水開始、一定水位でバルブが閉じる
電動機(モータ)が始動してすすぎを行う
定められた時間で停止する
排水バルブを開き排水する
排水完了、バルブを閉じる
給水しながらすすぎを行う(電動機が始動する)
排水バルブを開き排水する
排水完了、バルブを閉じる
電動機が始動して脱水を行う
定められた時間で脱水を完了し電動機が停止する
洗濯完了
この電気洗濯機の動きをあらためてよく見てみると、あらかじめ定められた順序に従って制御が進められていく自動制御、つまりシーケンス制御で動いていることがよくわかると思います。
シーケンス制御の構成要素
もうひとつの具体例を見ながら、シーケンス制御の構成要素と制御方式を見てみましょう。 デパートによくある
エレベーター
。人が通路側にあるスイッチを押すと、エレベーターが上昇、あるいは下降して希望の階にきて停止し、扉が開き、人が乗り、一定時間が過ぎたら扉が閉まる。行き先のボタンスイッチを押すと指定した階で停止し扉を開く。このようにエレベーターは定められた順序に従って、それぞれの各段階を経て動作が行われるので、まぎれもないシーケンス制御です。 そこで、エレベーターのシーケンス制御がどのような制御動作の組み合わせで構成されているかを見てみましょう。
エレベーターが3階にあり、1階の人がスイッチを押してエレベーターを呼んだあとで、4階の人もスイッチを押したとします。エレベーターはいかに4階の方が近くても、1階、4階の順番でスイッチが押されたので、その順番で動作します。このような制御方式を
『順序制御』
といいます。
エレベーターがある階で停止すると、“扉を開け”の指令が出されて扉が開き、一定時間が経過すると扉が閉じます。このように定められた時限で動作する制御方式を
『時限制御』
といいます。
エレベーターが動きはじめるためには、まず扉が完全に閉じられていて、行き先を示す押しボタンスイッチが押されていなければなりません。このように状態を検知し、条件が満足されていればエレベーターは動きだす。このような制御方式を
『条件制御』
といいます。
このように、エレベーターの動きは
『順序制御』『時限制御』『条件制御』
の3種類の制御方式の組み合わせで構成されています。では、それぞれの制御方式は具体的にどのような機器で構成されるものなのでしょうか?
順序制御の場合...
あらかじめ定められた順序に従って、検出器等を使って一定動作終了を確認し、次の動作に移る方式です。そのためには記憶、判断を受け持つ
リミットスイッチ、レベルスイッチなどの検出器
が必要です。
時限制御の場合...
あらかじめ定められた順序に従って、
タイマー
などを使って時間によって各動作が進められていく制御方式です。
条件制御の場合...
検出器の信号
によって、次の動作をあらかじめ定められた条件に従って判断しながら、新しい命令が作られ、制御されていく制御方式です。(
電磁リレー
などによって新しい命令が作られる)
以上のことからわかるように、シーケンス制御の一般的な構成は、人間が作業命令を与えて指示する『指令部』、指令の内容を分析・処理し、制御命令を出す『命令処理部』、制御命令を受けて制御対象に働きかける『操作部』、制御対象の状態を検知し、命令処理部へフィードバックする『検出部』、人間に動作状況を報告する『表示・警報部』などから成り立っています。
PDFパンフレット(3.99MB)
(C) 2004 ADWIN Corp.