スターデルタ起動の必要性
多くの産業分野で利用されている交流誘導電動機は単相誘導電動機と3相誘導電動機の2種類に分類されます。
単相電源というのは一般家庭で使用されている交流100ボルト電源がよく知られています。ただし大きな電力を必要とする店舗や工場などのエアコンには3相200ボルトの電源が使われています。
単相交流誘導モータは家庭電器製品(冷蔵庫、扇風機、換気扇等)など小出力の場合に利用されています。
3相交流誘導モータは工場等のコンベア、自動倉庫、工作機械などの高出力の用途に利用されています。交流誘導電動機は起動時に定格電流のおよそ5倍から10倍の始動電流が流れます。そこで起動時には始動電流を押さえ込むことが必要になります。
その中の1つが本実習教材で実習するスター・デルタ起動法です。
このような起動法は通常は5.5kWより少ない出力の誘導電動機などでは必要ありません。従って誘導電動機のメーカーのカタログにもスター・デルタ起動のできる誘導電動機は5.5kW以上の場合しか掲載されていません。
また5.5kWの誘導電動機の大きさは重量でおよそ90kgと大変大きなものになります。
この実習教材で使っている3相誘導電動機は、たった25W出力ですから小型で持ち運びが簡単です。通常はこのような小型の場合、スター・デルタ起動は必要ないのでモータからは3本の線しかでていませんが、この実習キットのために特別に制作した3相誘導電動機は、スター・デルタ起動用に6本の線が出ています。このためコンパクトで経済的なスター・デルタ起動実習キットができあがりました。
|